聖書を読む姿勢(左近淑)

 

聖書の歴史的批判的研究法は多くのことをわれわれに教えた。聖書の言葉が語られ、聞かれた〈なまの〉場面、それが諸世代に受け継がれ、さらに新しく再解釈されるに至る過程がつとに明らかにされている。

しかし、再構成された歴史・伝達・解釈のそれぞれの場面で言葉を神のヴィヴァ・ヴォックス(生けるみ声)(ルター)として聴きとる姿勢はこの方法が教えてくれるのではない。

p.174-175