2023-01-01から1年間の記事一覧

「なおりたいのか」ヨハネ5:1〜9a

主よ、「安住」と言われれば、確かにそうです。しかし、居直るほどの気力も無いのです。身動きがとれないのです。言い訳がましく自己弁護する他、どうしようもないとおもっているのです。それが私共の現実であることを、他の誰でもなく、あなたがご存知のは…

「言葉を信じて」ヨハネ4:43〜54

主よ、人の言葉が信じられない時代です。いいえ、いつの世も、人は偽りを重ねつづけています。その只中で、神の言であるあなたが肉をとってこの世に来てくださいました。たった一つ、あなたご自身がご真実を貫いて下さいました、不信仰な者のために。それ故…

「まことの礼拝」ヨハネ4:16〜26

主よ、一見真実そうに見せることにばかり長け、偽りしか持ち得ない私共の中に、あなたが「まことの礼拝」を打ち立てて下さいました。あなたの十字架の御前にあること。それだけが、私共の偽りを「まこと」に、自らを礼拝するような者をあなたを礼拝する者へ…

「生ける水」ヨハネ4:1〜15

主よ、「渇いている者は誰でも我に来たりて飲め」とあなたはおっしゃいます。私は自覚症状が無いのです。あなたからご覧になれば渇ききっているのに、私はあなたのもとで水を汲まなくてもやっていけるなどと、自分の渇きにたかをくくっているのです。そうし…

「天から来る者」ヨハネ3:31〜36

主よ、あなたは天にいまし給う御方ですのに、敢えて、この地に降り給う方です。今日も私共は、この地を這いつくばるようにして生きてまいりました。この地しか生きる場は無いにも拘らず、ここに地獄を自ら作り上げる他無い私共です。この地獄に、あなたは宿…

「彼は必ず栄え、わたしは衰える」ヨハネ3:22〜30

主よ、あなたが私共の献身よりはるか先にご自身を捧げて下さいました。私共のためです。それに何一つ応じることの出来ないものです。あなたご自身が栄えるはずの御方が、衰える道を歩んでくださいました。そして私共が赦され、生かされております。主イエス…

「出会った」ヨハネ1:35〜51

主よ、出会いの場も時も、自らのタイミングばかり考える私です。けれども、あなたが主導権を握っておられます。私があなたを待ち構えるよりはるか先に、あなたが私を待ち構えておられる。呼ばれたザアカイが降っていったように、主よ、私の下で待ち続けてお…

「神の小羊」ヨハネ1:29〜34

主よ、私共は第一歩から既に踏み外しております。それを知りながら、間違った道を歩き続けるのです。主よ、そのような罪人の歩みを、主イエスが踏み直して下さいました。私共の過ちの第一歩を、あなたの贖いが全て書き換えて下さいました。神の小羊。そうで…

「知らないかた」ヨハネ1:19〜28

主よ、偽りの謙遜ならば、それを捨て去らせてください。自分自身でなく、ただあなたを証する声として、自らを低くされることの喜びを私にも教えて下さい。低きに降り給う主よ、私も自らの低きところで、あなたと出会い直すことが出来ますように。そこで、未…

「めぐみにめぐみを」ヨハネ1:14〜18

主よ、あなたこそ無から有を作り出す方。この罪人の内にあなたの恵み、あなたご自身を宿らせ給う方です。そのあなたご自身でなく、「幸福」を求めて止まない私共の内に、主よ、どうか新しい心を創造してください。私というこの闇の中で、あなたのご栄光をあ…

「善にさとく、悪にはうとく」ローマ16:17〜24

主よ、私共はいつも、あなたの御言葉を利用し、御心を自分に都合よく理解しようとしたがるのです。「鳩のように素直に」というあなたの言葉を無視し、ただただ「蛇のように敏く」あろうとする私共です。そして同時に、いつまでも未熟であり続けることを、あ…

「主にあって」ローマ16:1〜16

言葉巧みに人に取り入り、あるいは手なづけようとする私共です。挨拶など形や手段に過ぎないと、私共の「常識」が言うのです。けれども主よ、そのようにして私共はあなたにある交わりも汚す他ない者共です。 このような有様で、今日も私共は御前におります。…

「祝福をもっていく」ローマ15:22〜33

主よ、私がどのような有様であっても、あなたの給う祝福、内におられるあなたご自身が表れ出ますように。愚かにもあなたを飾り立てようなどと思う私の企てを取り除き、何も持ち合わせの無いものとして、虚しく愚かな者として、ありのままの私として、あなた…

「思い切って」ローマ15:14〜21

主よ、人の目からは、大胆も傲慢も区別が付きません。確信に満ちて語られる言葉の数々は、メディアだけではありません。そのような声に疲れ果てる私がおります。主よ、あのパウロはあなたの細き声を聴いた男でした。主よ、あなた自身、私共の細き声を聞き漏…

「望みの神」ローマ15:7〜13

その手紙の終わりに、伝道者があなたのご真実をこそ述べたこと。主よ、私共も、私共の働きの終わりに、そのような者でありたいと願います。たとえそこに様々な思いがこびりついていたとしても、神のご真実がなお貫かれることを、私共も知ることが出来ますよ…

「愛によって歩いている」ローマ14:13〜18

主よ、自由と放縦の違いも分からず、いいえ、分かっているにも拘らず、美名の下にエゴを隠して隣人の自由を奪い取ろうとする私です。抑圧は独裁者だけのものでなく、この私共の日常にこそあります。主よ、だからこそ、あなたが生きるようにと定めてくださっ…

「死者と生者との主」ローマ14:7〜12

主よ、一皮剥けば、生きるのも死ぬのも、結局は自分自身のためにとしか考えられない者がここにおります。あなたの前に、もう一人の主人として立とうとしているのです。 主よ、そのように愚かな企てを重ねる私をも、あなたはご自分のご支配の内に置き給う方。…

「互いに愛し合う」ローマ13:8〜10

互いに愛し合う。その響きに、ありもしない甘ったるさや、あるいは嘘くささしか感じ取れない私共です。それが私共の現実だからです。しかし主よ、あなたの命じ給う愛は、この人間の現実を見据えて命じられた愛です。誠に厳しい愛です。主よ、この無の現実に…

「愛には偽りがあってはならない」ローマ12:9〜18

主よ、あなたはご自身全地を見回して仰っしゃりました。「正しい者はいない、一人もいない」と。そうです、正しい者、愛ある者は一人としていないのです。それゆえ、偽りの愛しか持ち得ない、その偽りの愛をぶつけ合い、あるいは比較しあって生きている者で…

「慎み深く思う」ローマ12:3〜8

主よ、右の手がしていることを左の手が知らない程に、「献身者である」などと力みかえることを全く忘れる程に、あなたが私共を捉えて下さいますように。どれだけ捧げたか、あるいは捧げていないかを案じることから、あるいは裁くことから、私共を解き放ち、…

「深いかな、神の知恵」ローマ11:25〜36

主よ、あなたが十字架の上で味わわれた悲しみと絶望、その深みには誰一人近づくことが出来ません。ただ一人あなたのみがその只中を歩まれ、その絶望の中で諸共に打ち砕かれ、死なれた。そうです、それは私共が受くべき滅びでした。ただ主イエスのゆえに私共…

「神の慈愛と峻厳」ローマ11:11〜24

主よ、あなたの御顔を自分の見たいように見続ける私共に、あなたはご自身の全てをさらけ出されます。主イエスの十字架の足元で、それが初めて分かる。主よ、それは本当にそうです。たえずあなたを遠くから眺めようとする私に、あなたが今日迫って下さったこ…

「信仰の言葉」ローマ10:5〜13

主よ、私共は常に忘れます。自分が今立っているこの場所ではなく、ここではないどこかがあるのではないかと思い、そうして、今の自分を忘れるのです。しかし主よ、あなたは、ここを示されます。全く理想的でもないこの現実、この私の姿です。そして、この私…

「深い知識」ローマ9:30〜10:4

主よ、自分の人生経験をあなたの福音に重ねて、あなたの御心をも常に斜に構えて見ている私です。「あなたを救う」という明快で真っ直ぐな思いさえ、捻じくれて受け止めたがる私なのです。そのような不自由な私を解きほぐしてくださるのも、主よ、あなたのみ…

「あわれみの器」ローマ9:19〜29

主よ、あなたの憐れみを、あなたをお入れするのに全く相応しくないものです。このようなものに注げば、四方八方からこぼれ落ちてしまうのは明らかです。そのようなことをご存知であるにも拘らず、あなたはその命を惜しげもなく注がれる。ただ、あなたの愛の…

「神の選び」ローマ9:6〜18

主よ、あなたの言葉を「外部」から、第三者的に聞こうとする時、何も響いてこないことを思い知らされます。主よ、あなたが捨てられ、裁かれ、滅ぼされ、その対として、私共が愛され、赦され、祝福を受けてきた。この不条理故に、私共が今あることを畏れます…

「切なるうめき」ローマ8:18〜27

呻きの共同体。その只中に、あなたの十字架が立ち給う。主よ、そのあなたの呻きに耳を塞ぐ私共です。そうして、隣人と自らの呻きにも耳を塞ぐ私共です。この私共がバラバラであり続けるゆえんは、ここにかかっていると思わされます。 主よ、このような私共を…

「アバ、父よ」ローマ8:12〜17

主よ、自らの腹の中には無い祈りを、あなたが授けてくださいます。「アバ、父よ」とあなたを呼びまつる者へと、あなたの子と、あなたのものと、私をしてくださいます。主イエスの十字架のゆえです。この一本の道が、自由への道だとあなたが示し続けて下さっ…

「霊によって歩く」ローマ8:1〜11

主よ、あれもこれもと抱え込み、そうして何一つ残らないような歩みを続けております。自分の欲しているものが何なのか分からないのです。主よ、そのような者に、あなたは命の道、霊の道を示してくださいました。私が選び取るのではありません。あなたが授け…

「感謝すべきかな」ローマ7:14〜25

主よ、自分のことは自分で分かっているなどと思い込む私が、最も自分のことを分かっておりません。そして、この分裂を自分で統一出来るものだとも思い込んでいるのです。御しがたい自分というこの存在を、十字架だけが一つにし、贖って下さいます。主よ、そ…