2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「悪魔の試み」ルカ4:1〜13

主よ、宗教的な誘惑こそ、私共がたえず揺さぶられ続ける誘惑です。その中で、善き方・あなたご自身でなく、私自身を求めてしまうのです。そして、この巧妙な策略に、私共は為すすべがありません。 主よ、自らの内に善き物を蓄え、自ら善き者たらんとする私共…

「わたしの愛する子」ルカ3:18〜38

主よ、あなたが私共の「共犯者」でいて下さることを感謝します。罪を犯しつつ、自分で何をしているのかも分からない私共と等しくなり、その有り様を私共以上に理解し、御父に執り成して下さる主よ。あなたはそこまでインマヌエルであることを貫いて下さった…

「主の道を備えよ」ルカ3:1〜17

主よ、あなたの来たり給う道を備えるために、目の前のこと、この普段の暮らしから目を逸らして、「宗教的」な経験を求めたがる私がおります。あなたが与えてくださったこの一日、それを淡々と生きることに飽き足らず、更に特別な何かを欲して止まないのです…

「父の家」ルカ2:40〜52

主よ、あなたの許にいますことが造られたものにとっては自然なこと。この自然であるはずのものが捻じれ、それが不自然で居心地の悪いもののように思える私がいるのです。あなたの許から如何に遠く離れ、帰るすべも見失った私を、あなたは「父の家」に連れ帰…

「ほむべきかな」ルカ1:57〜80

主よ、あなたが語り給うことを、あなたご自身を、一体本当に待ったことが私にあるでしょうか。枯れ谷で喘ぐ鹿のように、あなたを慕い焦がれたことがあるでしょうか。主よ、むしろあなたご自身が私共をそのようにして待ち、出会おうとしておられる。そのあな…

「わたしの魂は主をあがめ」ルカ1:39〜56

主よ、私はあなたを胎内に宿し、そのために腹を痛めたことの無い者、あなたを全く知らない者です。知識ばかりを積み重ね、却ってあなたから遠ざかる私の内に、あなたご自身が宿ってくださいますように。そして、御自ら腸を痛め、私共を憐れんで已まないあな…

「恵まれた女よ」ルカ1:26〜38

主よ、信仰に於いても、「生産性」「コスパ」という考え方がこびりついている私共です。ただ、あなたの御前に留まり思い巡らす、そのことから逸れていってしまうのです。だからこそ、私共に留まって思い巡らす他無い出来事を、あなたは日々与えてくださいま…

「父の心を子に」ルカ1:1〜25

主よ、幼子は親の言葉など何も聞いていないかのように生きています。それでいて、どんなに聞き分けのない子どもでも、ふとした瞬間に、親の姿を映し出すような言動を見せます。主よ、私共はあなたに対してどうでしょうか。あなたに対して耳と心を閉ざす私共…

「主は心の打ち砕かれた者をいやし」詩篇147:1〜20

主よ、あなたの御言葉が響く場所、それは私共の内の最も打ち砕かれた場所です。私共自身が目を背け続ける、あの場所です。 主よ、詩編のように、私共の嘆きや賛美をそのままあなたに投げかけることが出来ない私共です。しかし、そのような私共の内にも、同じ…

「主をほめたたえよ」詩篇146:1〜10

主よ、私共がどんなに不義不忠であろうとも、あなたは讃美されるべき御方です。いいえ、私共が自分で自分の不義不忠を知る以上に、あなたは私共が如何に信用ならないかを誰よりもご存知です。そのあなたが、私共の不真実の只中で、あなたの御真実を貫いてい…

「主は大いなる神」詩篇145:1〜21

主よ、どこから詩人のような讃美が生まれてくるのですか。あなたの大きさは知っています。あなたのご支配も分かっています。そのことを詩人のように感謝し褒め称えることから、遠く離れたところに、私はおります。 天を傾け、引き裂き、地に降って下さった主…

「生ける者はひとりもみ前に義とされない」詩篇143:1〜12

主よ、自分自身が正しくない者であることは詩人と同じように私共も知っています。しかし、その正しく無いことに開き直るのです。復讐に復讐を重ねようとして止められない思いが疼いて已まないのです。 私共のこの捻じれた正しさを正して下さるのは、ただあな…

「燃える炭を彼らの上に落としてください」詩篇140:1〜13

主よ、パウロはここで何を見ていたのでしょうか。私共の愛は、一皮剥げば復讐心でしかない。そんなことなのでしょうか。主よ、愛の名に於いて、そしてあなたの御名を用いてさえ、内に燃える憎しみを正当化しないでいられない私共です。自らの醜さをそのまま…

「あなたには、やみも光も異なることはありません」詩篇139:1〜24

主よ、あなたには闇も光も異なることはない。それ故に主よ、あなたは、あなたから遠く離れて暗き場所へ落ち込もうとする私、そしてこの私の内に巣食う闇をも、全てその御手の内に置いておられます。この闇の内に、あなたご自身の命を宿し、光としてください…

「主はわたしのためにみこころをなしとげられる」詩篇138:1〜8

主よ、私の心を、未だにこの世界の常識が支配しております。十把一絡げに他者を見、また私自身を見、そうして、あなたの御心からかけ離れたところで力を失い、バラバラになって、独り立ち尽くしているのです。 そうした私共のために、あなたは御心を成し遂げ…

「バビロンの川のほとりにすわり」詩篇137:1〜9

主よ、来て下さい。誠に癒しがたいものが、私の内に巣食っているからです。それは、他者を滅ぼし、また私自身を滅ぼしてしまうものです。怒りも憎しみも、私共の日常です。そしてそれ故に、惨めさと嘆きは私共の日常から去りません。あなたが共に居まして下…

「そのいつくしみはとこしえに絶えることがない」詩篇136:1〜26

杉田太一200字説教 「そのいつくしみはとこしえに絶えることがない」詩篇136:1〜26 主よ、ひたすら神の慈しみを賛美することに徹する詩人の心と、何と遠くにいることでしょうか。ハレルヤどころではなく、あなたへの呪詛が今にも溢れそうになっている私です…

「兄弟が和合して共におるのは」詩篇133:1〜3

主よ、私共の思う愛の関係を理想化するか、あるいは投げやりに生きるか、そのどちらかしか知らない私共です。私共自身を知らないのです。その中で、今日のみ言葉を聴きました。私共を兄弟姉妹として結ぶのは、たった一つ、あなたが立て給うた契約です。主イ…

「その足台のもとにひれ伏そう」詩篇132:1〜18

主よ、「ひれ伏す」という生き方からどれ程遠くに生きていることでしょうか。いつも己を大きく見せようとし、その度に自己嫌悪に陥る私共に、あなたは今日、唯一確かな道を示してくださいました。 主よ、あなたご自身がゲッセマネでそのように生きて下さった…